症状と治療について
アキレス腱断裂保存療法
アキレス腱断裂には、保存治療をおすすめします。 アキレス腱について、右図(→)部分がアキレス腱です。 この部分の断裂を言います。 若い人にはほとんどなく、普段運動しないがたまにスポーツなどする30代が多いです。 治療には、手術療法、保存療法があります。 アキレス腱 僕が医者になった頃に、手術療法と保存療法(ギプス・装具などでの治療)の議論がされるようになってきました。ただ、保存療法では再断裂率が高いと言われ、医者の間では「本当に大丈夫なの?」というのが意見の大半でした。 僕が保存療法で初めて治療したのが8年前です。どうしても手術したくないといわれ、文献などを見ながら怖々やったのを記憶してます。結果は非常に良くて、正直、手術は必要ないのではと思いました。 最近は、文献での結果、バレーボールのトッププレーヤーが保存療法で治し、全日本にまで復帰した話などを聞いたことから、自信を持って保存療法を勧めています。 保存療法も、大分普及しており、理解を得られ治療が行えています。 正直、若干上がる(1~2%)の再断裂率のためや数週間早い復帰だけのために手術する必要はないと思います。 創痕や手術リスクのことを考えると保存療法をお勧めします。 僕の経験では、再断裂率 は決して高くなく、2%以下(50人以上治療して1人)程度です。 ちなみに最近保存療法で治療した患者さんの8週間目の写真です。 きれいに治っています。 もちろん強度が付くまでには、もう少しかかると思います。 三笠 貴彦