リウマチの検査
リウマチ診断は、血液検査をはじめ、病歴や身体所見、画像診断(主にレントゲン)で行います。
リウマチと診断された後も、治療効果の確認や、病状を把握するために、定期的な検査が必要です。
当院では、採血・レントゲンだけではなく、関節超音波(エコー)を実施しています。
エコー検査は、関節液の貯留や滑膜の肥厚等を確認し、関節の炎症を直接評価します。
エコー検査は、身体への害もなく検査前の食事制限もありません。また、体内の金属の有無も関係なく、安心して検査を受けていただけます。
関節リウマチの検査
診断はレントゲンと血液検査が主ですが、治療の継続にあたり治療効果や全身症状の確認が必要になります。CT、エコー、MRI等の画像診断、血液検査、尿検査を定期的に実施します。
- レントゲン
- 各関節の状態や胸部を確認し、病状や合併症を確認します。
- エコー
- 関節液の貯留や滑膜の肥厚等を確認し、関節の炎症を直接評価します。
- CT
- 主に胸部の状態を確認します。
- MRI
- 骨、軟骨、軟部組織の変化を確認します。
- 骨密度
- 骨粗鬆症の確認をします。
- 尿
- 主に尿たんぱくの確認をし、腎障害の評価をします。
- 血液
- リウマチ以外の膠原病を疑うときは、各疾患に感度のある採血項目を追加検査します。
●腎機能、肝機能、貧血検査等、一般検査は全身状態確認のために必ず行います。
- ・RF…関節リウマチと診断された方の80%が陽性(診断されても陰性の場合があります)
年齢とともに上昇することがあり、陽性であっても関節リウマチとは限りません
- ・抗CCP抗体…最も特異度と感度が高い(診断されても陰性の場合があります)
- ・CRP…体に炎症があると上昇
- ・赤血球沈降速度…体に炎症があると上昇
- ・MMP-3…関節内の滑膜や軟骨の状態を反映し、炎症が強いと増加
- ・抗核抗体…これのみで診断できないが、膠原病を疑う根拠とする
●MTXや生物学的製剤使用にあたり感染症確認をします。
- ・HBs抗原…B型肝炎ウイルスを確認(さらに詳しく肝炎検査をすることもあります)
- ・HCV抗体…C型肝炎ウイルスを確認
- ・β-Dグルカン…肺炎等真菌感染を確認
- ・KL-6…間質性肺炎を確認
- ・T-SPOT…結核について確認