新横浜整形外科リウマチ科

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皮膚科の疾患一覧

かぶれ

かぶれは、皮膚に接触するもの、例えば、洗剤や石鹸やシャンプー、化粧品や香水、市販の塗り薬や湿布、ゴム手袋や金属、漆やサクラソウ、エポキシ樹脂などなど、日常生活のありとあらゆるものが原因となりえます。接触皮膚炎と呼びます。季節によって舞っている花粉が原因となることもあります。何が原因で生じているのかを究明するためには、症状の増悪と日常生活とを注意深く観察していただく必要があります。
原因物質の究明として、パッチテストを行うことがあります。(現在、当科ではパッチテストには対応できません。)
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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の治療で大切なのは、炎症・かゆみ・皮膚バリア機能の低下の3点を抑えることです。
季節や体調やストレスや環境など様々な要因で症状は変化しますので、全身をしっかりと観察した上でその時々の状態にあった治療を選んで行うことが大切です。アレルギー体質が根本に存在することも大きな因子であるため、必要に応じてではありますが、日常に潜むアレルギーの原因となりやすい39項目がセットになった採血(View39)を行うことができます。
現在では、アトピー性皮膚炎に対する外用治療の選択肢はステロイド外用一択ではありません。
カルシニューリン阻害薬外用やJAK阻害薬外用やPDE阻害薬外用など、選択肢が増えています。
どこのどの症状に、どの外用薬をどういうふうに塗れば良いのか、お困りの方はぜひお気軽にご相談ください。また、外用薬の塗り方のコツや工夫のご相談にのることもできます。
日常生活をつつがなく過ごせる寛解状態をできる限り長く保てるように、定期的な通院加療を行いながら、共に歩いていきましょう。
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乾癬

症状の特徴としては、赤くて少しだけ盛り上がったような紅斑の上に、ゴツゴツとした分厚くて白い鱗屑がつきます。鱗屑をはがすと点状出血がみられます(アウスピッツ現象)。
爪や関節痛などの症状が合併することもあります。頭皮や爪や関節症状は難治性の場合があり、皮膚科学会の認定を受けた大学病院などの施設で生物学的製剤の投与が必要になることもあります。
当科では、活性型ビタミンD製剤の外用やステロイド外用、アプレミラスト(オテズラ)内服などで加療を行います。
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じんましん

症状の特徴としては、蚊に刺された様なぷくっと盛り上がった痒みの強い皮疹(膨疹)が、数分〜数時間ごとに出現したり消退したりを繰り返します。また、皮膚がこすれたりかゆくてかいた部分が隆起して赤くなることがあります(紅色皮膚描記症)。
原因としては、風邪や下痢などの体調不良に伴って出ることもあれば、ストレスや睡眠不足が誘因となったり、何ら誘因がはっきりしないのに出てくる場合もあります。また、汗に反応して生じるコリン作動性じんましん、暑さに反応して生じる温熱じんましん、寒さに反応して生じる寒冷じんましんなどもあります。
いつ、どのように、膨疹が出現するのかが、原因究明の手がかりになりますので、日常生活を注意深く観察することが大切です。
治療としては、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服を行います。じんましんは、皮膚の深い部分で起こる血管の反応ですので、外用薬が効きにくく、内服薬の効果が高いです。長期に症状を繰り返す場合には、内服をしっかりと数週間続けて行って症状を抑え込んだ後から、徐々に内服を減量していく必要があります。
花粉-食物アレルギー症候群(Pollen-Food Allergy Syndrome:PFAS)や、食物依存性運動誘発性アナフィラキシー(food- dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)などの症状の一つとして、じんましんが出現することもあります。
薬剤や食物アレルギーに伴って全身に皮疹が出て、呼吸困難やめまいやふらつきなどの随伴症状を伴うアナフィラキシー症状の場合には、生命に関わるおそれもあることから、総合病院などへの救急受診を行ってください。
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にきび

症状として、白にきび、黒にきび、赤にきびに大きく分けられます。そのほか、膿がたまる膿疱性ざ瘡や、嚢腫様ざ瘡、集簇性ざ瘡などもあります。症状が増悪する因子として、ホルモンバランスの影響や、毛穴や常在菌や皮脂分泌など皮膚表面の状態、睡眠やストレスや栄養などの体の内側の状態などの影響を受けると言われています。
栄養バランスの取れた食事、規則正しい生活、肌に合ったスキンケア等が大切です。しかし、それらを心がけているにもかかわらず、にきびが生じてくることもしばしばありますので、治療を通じて、なるべくにきびができない良い状態を維持していきましょう。
治療としては、ベピオゲル、ディフェリンゲル、デュアック配合ゲル、エピデュオゲルなどの外用薬を使用します。使用のタイミングとしては、夜の洗顔や肌ケアを行った一番最後に外用します。にきびができやすい部分とその周囲に外用を行いますが、刺激感、かぶれ、乾燥などの副作用が出ることがありますので、開始時は少範囲から始めて、徐々に外用の範囲を広げていきましょう。刺激感が強い場合には、外用後15分〜1時間で洗い流すようにすることもあります。
また、ベピオゲル、デュアック配合ゲル、エピデュオゲルに含まれる過酸化ベンゾイルという成分は、毛や服を脱色してしまうことがありますので、毛や服などにつかないように、注意して外用ください。
重症度の高いにきびに対しては、抗生剤内服を行うこともあります。
また、当院ではにきび様の肌ケア製品(コラージュリペアにきび肌様)の販売も行っておりますので、診察時にお気軽に医師にご相談ください。
妊娠の可能性のある方や妊娠中・授乳中の方などは上記の薬剤が使用できませんが、安心してご使用いただけるアゼライン酸外用剤の販売もございます。

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いぼ

ウイルス性のいぼ(尋常性疣贅)や、加齢によって生じるいぼ(脂漏性角化症、老人性疣贅)などは、液体窒素凍結療法を1−4週間ごとに繰り返して行うことにより、治療を行うことができます。液体窒素凍結療法というのは、約ー196度の液体窒素を患部に当てる治療です。治療後に、赤く腫れたり水ぶくれが生じたりシミが残る場合もありますが、やがていぼはかさぶたになって少しずつポロッと取れてきます。完全に取れるまで定期通院にて繰り返し治療を行います。必要な治療期間は、大きさや数などによって異なってきます。1回の治療で取れることは少なく、大きくてたくさんある場合には長期にわたって通院加療が必要になる場合もあります。また、取れた後にいぼが再燃再発することがしばしばありますので、そのときには治療を再開する必要があります。
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水いぼ

主に、幼児〜学童期に流行する伝染性のいぼです。いぼの内側に白い袋状の構造物があり、この内部に原因ウイルスが多数いるため、いぼをかき壊したり潰れたりすることによって容易く周囲に増えてきます。増加する前の数が少ないうちに、摘除することをお勧めします。
当院では、ペンレステープという麻酔薬の貼り薬を一定時間貼付して、痛みを抑えてから摘除を行います。
ペンレステープについてアレルギーをお持ちの方には、使用することはできません。
ペンレステープに対してアレルギーが生じた場合、アナフィラキシーなどの重篤な症状が起こるおそれもあるため、貼付後の待ち時間は、院内で待機いただきます。
異常が出現した際には、すぐにスタッフにお知らせください。
摘除をご希望の場合には、午前中は12時までの予約枠、午後は16時までの予約枠にて、ご予約をお取りください。
それ以外の時間帯や予約外では、摘除処置には対応しておりません。
また、安全性確保の観点から、1回に摘除できる水いぼの数には限りがございます。
多発している場合には、1−2週間の間隔をあけて複数回の通院が必要になりますので、ご了承ください。
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水虫

水虫の原因は、白癬菌と呼ばれるカビ(真菌)です。白癬菌は、高温多湿を好み、夏場に症状が活発になる傾向があります。例えば、革靴をよく履く人、汗をよくかく人、公衆浴場やプールの足拭きマットをよく利用する人、水虫を既にお持ちのご家族がいる人などでは、感染の機会が増えますので注意が必要です。水虫の診断は、顕微鏡検査で行います。
水虫に似た症状が出る病気として、汗疱状湿疹や異汗性湿疹があります。これらの湿疹は汗が原因で起こり、水虫を合併することもしばしばあります。
治療は抗真菌薬外用で行いますが治癒までには時間がかかることが多いため、根気強く治療を続けることが大切です。難治性の角化型足白癬については、内服加療を行う場合もあります。抗真菌剤の内服加療では、副作用として肝機能障害が出ることがありますので、定期的に採血チェックを行う必要があります。
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爪水虫

症状として、爪の変形や変色や肥厚などが生じます。 原因は、白癬菌と呼ばれるカビ(真菌)です。 爪が分厚くなって、白っぽく変色したり、カサカサしてきていたら、顕微鏡検査での水虫の診断の検査を行います。
現在、治療は内服と外用とそれぞれがあります。
抗真菌剤の内服加療では、副作用として肝機能障害が出ることがありますので、定期的に採血チェックを行います。
爪の根本の部分から、カビのいない新しい爪が伸びてきて、入れ替わってくるまで、根気よく治療を続けていく必要があります。爪が伸びる速度はゆっくりのため、治療に長期間要することがしばしばです。
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手湿疹

別名、主婦手湿疹ともいわれており、水仕事や手をよく使用する仕事の方に、多く見られます。また、コロナ禍中では、手洗いと消毒の機会が増えたため、老若男女関わらず症状が見られるようになりました。
乾燥が強くなる冬季に悪化することが多いです。保湿剤でしっかり手を保護し、洗剤や消毒剤などの刺激をなるべく減らす工夫をしましょう。
保湿剤でケアを行っていても、湿疹反応がみられる場合には、ステロイド外用にて加療を行います。
慢性的に、手のひらや手の指が硬くなって、亀裂を多数生じて、指が曲げにくくなるなどの症状が出ることもあります(進行性手掌角皮症)。

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皮脂欠乏性湿疹炎

気温低下や湿度低下が強くなる冬季に起こりやすいです。気温低下や湿度低下などの季節の変化にともなって、皮脂分泌が低下することによって、皮膚にカサカサやかゆみが生じます。気温が低下し始める秋頃から、保湿ケアを行う必要があります。
なるべく、肌をゴシゴシ強く洗わないようにしましょう。体を洗う時は、泡をしっかり立てて、泡でお肌を包み洗いがお勧めです。熱すぎる湯船も要注意です。
また、加齢性の変化で強く皮脂分泌が低下すると、季節は関係なく年間を通じて症状が持続する場合もしばしばみられます。
小児でも乾燥性の湿疹がみられることがあり、保湿ケアが大切になってきます。湿疹反応に対しては、ステロイド外用で治療を行います。
なお、皮脂欠乏性湿疹が増悪したことが引き金となって、全身にじゅくじゅくとしたとてもかゆい皮疹が多発することもあります(貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎)。
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脂漏性皮膚炎

脂漏性部位と呼ばれる、頭皮、眉間、鼻翼脇周囲、鼻唇溝周囲、おとがい部などに赤みが出て、症状が強いと黄色いかさぶたのような鱗屑が固着することもあります。かゆい場合もあれば、あまりかゆくない場合もあります。また、首や胸や背部などに生じることもあります。皮膚表面の皮脂の状態が症状を左右しますので、肌ケアが重要になります。また、マラセチアと呼ばれるカビ(真菌)が皮膚炎に関わっているともいわれているため、状態によっては、抗真菌薬の外用や、抗真菌薬が入ったシャンプー等を行うことで、症状が改善することもあります。
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多汗症

本来、汗は体から熱を逃してくれる役割などがあり、汗をかかない場合には熱中症のリスクが高まったりすることがあります。運動をしたり、夏場の暑い時期や緊張したりしたときなどには、誰しも発汗が起こりますが、これらの生理的な発汗を多汗症とは呼びません。
多汗症は、全身に汗が多量に出る全身性多汗症と、手や足やわきの下などの一部分に多量に汗が出る局所多汗症に分けられます。
原因として、内分泌代謝異常などの内科的な疾患、神経障害、外傷、がんなどが潜んでいたりなどがみられる「続発性」と、全く原因が見当たらずに生じる「原発性」の場合があります。原発性多汗症の原因は、はっきりわかっていませんが、遺伝的な要因が示唆されたりもしています。
原発性多汗症の診断は、以下のように行います。
Hornbergerらの診断基準(出典:原発性局所多汗症診療ガイドライン)
局所的に過剰な発汗が明らかな原因がないまま6ヵ月以上認められ、以下の2項目以上があてはまる場合を多汗症と診断する。
① 発症が25歳以下である
② 左右対称性に発汗がみられる
③ 睡眠中は発汗が止まっている
④ 週1回以上の多汗のエピソードがある
⑤ 家族歴がみられる
⑥ それらによって日常生活に支障をきたす
また、重症度については、以下のような基準を用います(出典:日本皮膚科学会HP)
Hyperhidrosis disease severity scale(HDSS)
 (1)まったく気付かない、邪魔にならない。
 (2)我慢できる、たまに邪魔になる。
 (3)どうにか耐えられる、しばしば邪魔になる。
 (4)耐えがたい、いつも邪魔になる。
 このうち(3)、(4)が重症の指標。
当科では、重症度の高い「原発性腋窩多汗症」に対しては、エクロックゲルやラピフォートなどの外用薬を用いて加療を行います。
手のひらや足の裏、顔や首やその他の部位に症状がみられる場合には、ミョウバン入り制汗クリームが選択肢になります。
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薬疹

薬疹には、蕁麻疹型、紫斑型、播種状紅斑丘疹型、多形紅斑型、扁平苔癬型などなど、多種の種類があります。
肝機能障害や腎機能障害などを伴うこともしばしばありますので、採血にて検査を行います。
薬疹の治療としては、投薬をおこなっていた元々の疾患が増悪する恐れなども伴うことから、処方を行った主治医の先生と連携をとりながら被疑薬を中止・変更することが最も大切になってきます。その他、抗アレルギー剤の内服やステロイド内服・外用などにて治療します。
 薬疹が重症化すると、スチーブンスジョンソン症候群(Stevens-Johnson syndrome:SJS、皮膚粘膜眼症候群)や中毒性表皮壊死症(Toxic epidermal necrolysis:TEN)を引き起こす場合もあります。SJSや TENは、薬疹だけではなく、マイコプラズマやヘルペス属などの感染症などが引き金になって生じることもあります。
 重症化の徴候としては、高熱・全身倦怠感・食欲低下・粘膜疹(眼症状を含む)や、皮膚の水疱・びらん・潰瘍・紫斑などがあげられますので、これらの症状を伴っている場合には、総合病院や大学病院の皮膚科での精査・加療が必須になります。
当科では、被疑薬に対する検査としては、採血にてリンパ球刺激試験を行います。ただし、このリンパ球刺激試験の結果の解釈には注意が必要となりますので、臨床経過と合わせて判断していきます。
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多型紅斑

多形紅斑の原因としては、薬剤や感染症やワクチン接種などが引き金となることもあれば、何ら誘因なく生じることもあります。症状としては、円形〜類円形のtarget lesionあるいはiris lesionと呼ばれる浮腫性紅斑が全身に多発し、水疱やびらん潰瘍を混じることもあります。重症型多形紅斑では、全身倦怠感や高熱や粘膜疹を伴い、スチーブンスジョンソン症候群(Stevens-Johnson syndrome:SJS、皮膚粘膜眼症候群)との鑑別が重要となりますので、総合病院や大学病院の皮膚科にご紹介させていただきます。
採血等にて原因検索を行うとともに、抗アレルギー剤内服やステロイド内服・外用などにて治療します。
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蜂窩織炎

蜂窩織炎は皮膚〜皮下脂肪織の細菌感染症で、症状としては、発赤・腫張・疼痛・熱感・圧痛などがみられます。原因菌としては、黄色ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌などがあげられます。また、猫や犬に噛まれた後にパスツレラ菌が原因となって起こったり、肝機能障害や糖尿病の人が魚介類の刺身を食べたり海中で怪我をして生じるビブリオ・バルニフィカスでの感染が原因となったりすることもあります。
下肢浮腫や上肢リンパ浮腫などをお持ちの人は、何度も蜂窩織炎を繰り返す場合もあります。
また、血液疾患をお持ちの人や糖尿病の人、抗がん剤や免疫抑制剤で治療中の人などでは、重症化しやすいため注意を要します。重症化すると、膿瘍形成や骨髄炎や壊死性筋膜炎や敗血症などを合併して、総合病院や大学病院にて入院加療などが必要になることもあります。治療としては、抗生剤の投与を行います。
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丹毒

丹毒は主に真皮の細菌感染症です(蜂窩織炎より浅い部分での炎症と言われています。)
症状としては、顔面の片側に生じることが多く、赤く腫れてやや光沢がみられ、熱感・疼痛を伴います。
治療としては、抗生剤の投与を行います。
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水痘

いわゆる、水ぼうそうです。
水痘帯状疱疹ウイルスの初感染が原因で起こる感染症であり、空気感染、接触感染、飛沫感染で他者へ伝染します。発熱と、全身に紅斑や水疱が見られ、1−2週間ほどでかさぶたに変化します。 水疱が乾かない間は、他者への感染のおそれがありますが、皮疹が全てかさぶたになった後は他者へ伝染する心配は無くなります。脳炎髄膜炎などを合併することもあります。
小児よりも成人での罹患の場合の方が、重症化しやすいといわれています。現在、水痘ワクチンは定期接種に含まれていますが、水痘ワクチンを接種している人でも罹患する場合があります。当科では、水痘が疑われる場合には、水疱がみられる箇所に対してTzanck試験や抗原検査を行なって診断する場合もあります。
※疑わしい症状がある方は、院内の感染対策として個室でお待ちいただきます。事前に診療予約と予診票を登録していただき、当日は受付にて必ずお申し出ください。
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帯状疱疹

帯状疱疹は、過去に水ぼうそうにかかったことのある人の神経節に水痘帯状疱疹ウイルスが住み着いていて、長い年月が経過した後に、免疫が弱ったり体調を崩したりストレスが溜まったりした時に、ウイルスが再活性化されて発症します。水ぼうそうにかかったことがない他者へ伝染する時には、帯状疱疹としてではなく、水ぼうそうとして伝染してしまいますので、注意が必要です。症状としては、体の片側の神経分布に沿って、赤い帯状の皮疹が出て多数の水疱形成を伴います。合併症としては、脳炎・髄膜炎・難聴・顔面神経麻痺・角膜障害・尿閉・便閉・帯状疱疹後の皮膚壊死や皮膚潰瘍・帯状疱疹後神経痛などがあります。合併症がみられた際には、皮膚科だけの治療と併せて、脳神経内科や耳鼻咽喉科などの他科での加療を要する場合も多々ございます。当科では、帯状疱疹が疑われる場合には、水疱がみられる部位に対してTzanck試験や抗原検査を行なって診断する場合もあります。
50歳を過ぎて帯状疱疹の予防接種をご希望の方は、自費での接種になります。 »詳しくはこちら
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単純疱疹(口唇ヘルペス・外陰部ヘルペスなど)

単純ヘルペスウイルスは、HSV-1とHSV-2の2型に分類され、接触感染や飛沫感染にて伝染します。症状としては、患部に疼痛と紅斑と小水疱がみられ、1−2週間でかさぶたになって治癒します。初感染時には、発熱を伴ったり皮疹が多発したりと、症状が重い場合があります。初感染後は、知覚神経節に潜伏し、HSV-1は口唇ヘルペスとして再発を繰り返す場合が多く、HSV-2は性器ヘルペスとして再発を繰り返すことが多いといわれています。その他、ヘルペス性歯肉口内炎、顔面ヘルペス、角膜ヘルペス、性器ヘルペス、ヘルペス性ひょう疸(手指に感染したもの)、殿部ヘルペスなど、口唇や外陰部以外に生じる場合もあります。アトピー性皮膚炎などの症状悪化にともってみられることがあるカポジ水痘様発疹症も、単純ヘルペスウイルスが原因です。
当科では、単純疱疹が疑われる場合には、水疱がみられる部位に対してTzanck試験や抗原検査を行なって診断する場合もあります。
治療としては、抗ウイルス薬の内服あるいは外用を行います。年3回以上の再発を繰り返す場合には、Patient Initiated Therapyを検討する場合もあります。
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皮膚腫瘍

皮膚にできるできもの、皮膚腫瘍には多種多様なものがあります。 良性腫瘍でよくみられるものとしては、粉瘤や、母斑細胞母斑(いわゆる、ほくろ)や、石灰化上皮腫、エクリン汗孔腫、皮膚線維腫、神経線維腫などがあります。
悪性腫瘍には、悪性黒色腫、有棘細胞がん、基底細胞がん、脂腺がん、メルケル細胞がん、乳房外パジェット病、ボーエン病、日光角化症などがあります。
ダーモスコピーにて観察を行い、悪性腫瘍を疑う所見がみられる場合には、総合病院や大学病院などの皮膚科あるいは形成外科へご紹介させていただきます。
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